東北夢の桜街道

福島県

19番 山口(やまぐち)

「人の和」で醸す、新たな伝統の酒

東北酒蔵街道

酒名「会州一」の会州とは、会津のことである。1643年(寛永20年)の創業以来、会津で一番の酒、という意味をもつこの銘柄は、長く地元で愛され続けてきた。幕末の会津戦争の際には、蔵の建物は、新政府軍の宿として使われるなど、長い歴史のなかには、苦難の出来事もありながら、最盛期には、1600坪の敷地をもち、各種鑑評会では、金賞受賞の常連であった。だが、関連会社の経営破綻により、平成17年に廃業の危機となり、地域住民の応援のもと、なんとかその危機を乗り越え、現在の小さな蔵として生まれ変わった。かつての蔵は、会津若松市の歴史的景観指定建物に指定され、現在は、地域住民のコミュニティ施設として使われている。

東北酒蔵街道 東北酒蔵街道 東北酒蔵街道
「こんな小さな仕込み場で酒を作っている蔵は、他にはないでしょう。」何のてらいもなく、15代目の山口佳男当主は、穏やかに、”新しい会州一”が目指す、これからの味わい、「辛口旨口の酒。飲み初めはキリッとしていながら、酒の旨みや甘みが、きちっと残る酒。」について、語ってくれた。生まれ変わった蔵で、すべてを一から見直したという社員杜氏である、櫻井光治会津杜氏は、「酒は、”人の和 ”で作るもの。一番大事なのは、技術や道具じゃない。」差しだされた利き猪口に注がれた、あと数日で絞るという今年の<会州一 純米吟醸酒>は、控えめな香りを漂わせ、フレッシュな口当たりの後に、やわらかく甘いふっくらとした余韻を残し、思わず人を笑顔にするような、「和醸良酒」の味わいだった。
手島)
創業1643年(寛永20年)、江戸時代は会津藩領内酒造取締役を担う。特定銘柄酒の比率が90%以上で、数量限定の手づくりの蔵です。
所在地
福島県会津若松市相生町7−17
地図で確認する
交通機関
JR磐越西線会津若松駅から徒歩で10分
電話番号
0242-25-0054
FAX番号
0242-24-6533
ホームページ
http://blog.goo.ne.jp/kaisyuichi
酒蔵見学
なし
試飲
無料
店頭販売
10アイテム 26種類
新酒発売予定
12月頃
推薦銘柄
会州一純米吟醸酒 / 会州一特別純米酒
/ 会州一純米酒
蔵限定商品
純米吟醸生詰原酒(季節限定商品)
儀兵衛純米吟醸酒(季節限定商品)
駐車場
なし
トイレ
共用
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