山形県
84番 菊勇(きくいさみ)
守ってきた商人の誇りと誠実さで醸す菊勇の酒「三十六人衆」
山形県酒田市にある菊勇株式会社は、JR東日本羽越線酒田駅から車で20分程。前身の菊勇酒造が1897年に創業、その後、ほていや酒造店・舞鶴田中酒造店とともに1973年に3社4工場が合併し「鳳南酒造株式会社」として創業。酒造りに使われる水は、月山からの赤川の伏流水で中硬水で、工場内の自社井戸から供給されている。蔵のある酒田は、戦国時代には自由都市で36人の大商人が月番三人ずつ12ヵ月で町政や町の行事を担当し、最上義光が支配権を得た後もこの体制で統治されていた。この36人のことを「三十六人衆」と呼び、菊勇の看板銘柄の名前もここからのものだ。1622年(元和8年)に最上家に代わって酒井家が庄内藩主として来てからも町人自治組織が維持された。寛永年間(1624年〜1644年)には、筆頭格の豪商・池田惣左衛門が「北国一番の米の買い入れ、惣左衛門という名を知らざるはなし」(井原西鶴「日本永代蔵」)とも言われ、その栄えぶりが察せられる。そして、菊勇株式会社が「三十六人衆」に込めた想いや誇りも感じる事が出来る。
「菊のように香り高く力強いお酒」という願いから「菊勇」という名がつけられたそうだ。訪問時には佐藤剛宏社長に丁寧に案内いただいたが、商人の町として発展した酒田の蔵らしく、また佐藤社長の人柄か、風通しの良い明るい社風を感じた。庄内平野の小高い丘陵地帯にある建物なので、屋上からは、平野がほぼ360度の展望がのぞめ、天気の良い日は鳥海山も日本海も見渡せるそうだ。造りは、特定名称酒以上は、全て蓋麹造り(ふたこうじづくり)という手間をかけた手作りにこだわり、品質には定評がある。世界最大規模のワインコンペティションIWC(International Wine Challenge )のSake部門で上位5%の出品酒が得られるゴールドメダルの常連の蔵でもある。
- 所在地
- 山形県酒田市黒森字葭葉山650
地図で確認する
- 交通機関
- JR羽越本線酒田駅から車で20分
- 電話番号
- 0234-92-2323
- FAX番号
- 0234-92-2485
- ホームページ
- http://www.kikuisami.co.jp/
- 酒蔵見学
- 9/1~9/15の月曜日午後(要予約)
- 試飲
- 無
- 店頭販売
- 無
- ネット販売
- 無
- 新酒発売予定
- 毎年12月生酒より順次発売
- 推薦銘柄
- 出羽の里 三十六人衆
大吟醸 秘伝
純米吟醸 蔵一番
- 日本酒以外の限定品
- 菊勇米焼酎・山形の梅酒
- 駐車場
- 有/小型:5台 大型:1台
- トイレ
- 共用
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