岩手県
60番 わしの尾(わしのお)
いつもの食卓に、いつもの<金印>
盛岡からJR花輪線(盛岡―好摩駅間は、「いわて銀河鉄道」)に乗って、30分余り。JR大更(おおぶけ)駅が、酒蔵「鷲の尾」への最寄り駅である。岩手県最高峰の岩手山の別名、巌鷲山(がんじゅさん)に由来する「鷲の尾」は、この山の麓で、1829年(文政12年)以来、地元人のための日本酒を醸し続けている。
築250年の町家づくりの敷居をまたぐと、40種類余りの銘柄がならぶ「見世」があり、奥には、大きな神棚がある「常居」(じょうい)と呼ばれる、神様と家の人が共に居る空間、家の中心的な場所がある。「常居」の正面が米蔵、右手が中蔵、仕込み蔵、麹室へと続き、蔵仕事全体の様子を見守ることのできる場所でもある。「鷲の尾」の酒蔵見学は、この「常居」の神様へのあいさつから始まる。
「うちのお酒は、99.9%が、ここ岩手県内で飲まれています。」と語る、8代目当主、工藤朋さんに薦められ、数ある銘柄のなかでも最も地元の人たちに飲まれているという<金印>をひと口味わってみる。甘口だが、すっきりとした飲み口なので、すいすいと盃を重ねそうだ。「盛岡のあるじゃじゃ麺屋さんで、日本酒を頼むとうちの<金印>と、つまみにじゃじゃ麺の具だけを少し出してくれる店があって、これがよく合うんですよ。」と、工藤さん。そんな話を聞くと、<金印>を燗につけて飲んでみたくなる。全国的な純米酒志向があるなかで、安くて旨い晩酌酒として、普通酒<金印>が愛され続けられている地元には、当たり前に楽しむ日本酒文化が、普段の暮らしのなかに息づいている。
- 所在地
- 岩手県八幡平市大更22‐158
地図で確認する
- 交通機関
- JR花輪線大更駅から徒歩で10分
JR花輪線大更駅から岩手県北バス「大更バス停」目の前
- 電話番号
- 0195-76-3211
- FAX番号
- 0195-76-3212
- ホームページ
- http://www.washinoo.co.jp/
- 酒蔵見学
- 11:00~12:00、13:30~15:30
1月~3月要予約
※作業状況による
- 試飲
- 無料
- 店頭販売
- 全種類、約40種
- 新酒発売予定
- 12月初旬頃
- 推薦銘柄
- 金印 / 北窓三友 / 結の香
- 蔵限定商品
- 蔵の舞(自社で育てた米で造っています)
- 日本酒以外の限定品
- 酒粕、板粕(12月~3月)、練粕(7月~11月)
- 駐車場
- 有/5台
- トイレ
- 男女別
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