東北夢の桜街道

青森県

100番 カネタ玉田酒造店(かねたたまだしゅぞうてん)

インパクトのある酒と、ニュートラルな食中酒造りを目指す蔵

東北酒蔵街道

創業は1685年。300年以上の歴史を持つカネタ玉田酒造店は、津軽藩の藩士であった玉田善兵衛が酒造業を任され、藩御用達の酒造となったのが始まりとされていると、古文書は記している。『津軽4代藩主信政公が藩士玉田善兵衛に酒造資金を下賜し茂森山で酒造業を始めさせる。歴代藩主の御用酒屋となる』。近年まで玉田家の当主は代々、善兵衛を襲名してきた。その後本家である屋号カネ玉の「玉千鳥」と、分家の屋号カネタの「玉川」で分かれたのだが、本家の廃業をきっかけに分家の名のまま跡を継いだのが、先代となる8代目だ。伝統を受け継ぎ、弘前の地で酒を造り続ける9代目の現、玉田陽造社長は自らも酒造りに携わる杜氏でもある。以前は津軽杜氏がいたのだが、1993年の台風被害で出稼ぎに行ってしまい、社長自ら杜氏となった。現在は長男の宏造氏も酒造りと経営に参加し次代を担う。代表銘柄「津軽じょんから」をはじめ、「華一風」など香りの高い華やかさのある酒として知られているが、日々の日本の食の変化に対応できるよう、ニュートラルでシンプルな味を目指すため造られたのが「斬」だ。

東北酒蔵街道 東北酒蔵街道 東北酒蔵街道
カネタ玉田酒造店は、弘前公園に程近い市内にあり、通り沿いの蔵の白壁に代表銘柄「津軽じょんから」 「華一風」と大きく見える。取材に応じてくれた玉田宏造氏は現社長の長男で、まさに酒造りの合間にご対応いただいた。入り口を入ると蔵の銘柄や数々の表彰状が展示されたスペースがあり、お話を伺った。まだ勉強中と謙虚に語るが、酒造りへの意欲は言葉の端々から溢れ出る。「あまり固くならずに、楽しみながら酒を醸すようにしています。酒の種類によって設定を決め上槽前は分析結果にはとらわれずに『今だ』という時に上槽します。これからも20年・30年と世の中に通用するお酒を造っていきたい。」と笑顔がはじけた。
平出)
飲む人の心を動かす酒を目指す
所在地
青森県弘前市茂森町81
地図で確認する
交通機関
JR奥羽本線弘前駅から車で15分
電話番号
0172-34-7506
FAX番号
0172-34-7507
酒蔵見学
10月~3月までは午後から。案内人がいなければ見学不可。(要予約)
試飲
蔵見学料500円/人に含む
店頭販売
全種類
新酒発売予定
毎年12月初旬
推薦銘柄
華一風 特別純米酒
華一風 特別純米酒低圧搾り生酒
斬(ざん)純米吟醸
蔵限定商品
華一風 低圧搾り生酒
斬(ざん)純米吟醸生酒
駐車場
有/大型:1台 普通乗用車:4台
トイレ
男女別
ページの先頭へ