秋田県
98番 秋田酒造(あきたしゅぞう)
若き蔵元が温故知新で未来を創る
「秋田晴」「酔楽天」を醸す秋田酒造は、JR羽越本線新屋駅から徒歩10分。当代の野本翔社長は先々代、川口和夫氏の孫にあたるが、事情によりその次を継ぐ事になった次女野本眞子前社長の長男で、酒蔵を継ぐという将来像はなく全く違う業界で活躍していた。前社長の2014年の逝去により、今までのキャリアを捨てて蔵の次代を担う事になったそうだ。全く別の業界にいたからこそ、建物は文化庁の有形文化財の指定も受けている価値ある蔵の歴史を閉じる事ができなかったのかもしれない。酒造りは蔵つき酵母を大切にした地元の米を使った伝統的な手法を守っているそうだ。小さな蔵だが、米国、英国への輸出実績もある。県内に半分、北海道には25%も販売している。
通りに面した蔵の入り口を「酒蔵 酔楽天」という文言の入った明かりが照らしている。そのとなりには、酒林も見える。お酒や酒粕、季節の野菜なども販売するという店先から、奥に案内されるとそこは、登録有形文化財の指定を受けたしっかりとした建物で、蔵の入口あたりに仕切りのように「國萬歳」と書かれた暖簾の大きさが間口の大きさを伝えてくれる。大きなガラス戸は何年前のものだろうという味のあるもので、それが綺麗に割れずに揃っているのは丁寧に住み続けてきた証だろう。試飲させてもらったお酒はどれも手作りの温もりが感じられる地酒の魅力に溢れたものだったが、野本社長からのお薦めは、「ヴィンテージ國萬歳」と銘打った蔵に貯蔵してあった10~30年の古酒のシリーズ。これはまさに「時を飲む」という贅沢なもので、日本酒の古酒愛好家にはたまらないだろうと思われる。
- 所在地
- 秋田県秋田市新屋元町23-28
地図で確認する
- 交通機関
- JR羽越本線新屋駅から徒歩で10分
- 電話番号
- 018-828-1311
- FAX番号
- 018-828-1318
- ホームページ
- http://www.akitabare.jp/
- 酒蔵見学
- 通年
- 試飲
- 無
- 店頭販売
- 大吟醸 酔楽天
純米吟醸 A(エース)等
- 新酒発売予定
- 3月~5月
- 推薦銘柄
- 大吟醸 酔楽天
純米吟醸 酔楽天
純米吟醸 A(エース)
- 蔵限定商品
- ヴィンテージ 國萬歳
- 日本酒以外の限定品
- 酒粕、漬物
酒器(栗田支援学校生徒作成)
- 駐車場
- 有/10台
- トイレ
- 共用
↑ページの先頭へ